【バック・トゥー・ザ・フューチャー トリロジー】
言わずと知れた1985年アメリカ映画。トリロジー(三部作)による、タイムトラベルSF作品。
映画の流れは常にマーティ視線で進み、過去へ未来へとタイムスリップしていくが、そこには常に因果律が働いているというわけだ。これが原因(過去)であるから、こういう結果(未来)になる。という具合。
その際に、少しづつ現在である1985年そのものが、変化していることにも注目すると面白い。
観客も監督もそこに重点を置いて、楽しめる作品として出来上がっている。が…
少し冷静に考えてみると、時速140キロばかりのデロリアンでタイムトラベルできるわきゃないだろって話で。
いや、次元転移装置があれば、いいのか。
それすら、あったとしての話だよね…
理論的に可能だとしたって、現に2019年現在
未だ人類はその壁を破れてないわけで…
さて、本題に入ろう!
このトリロジーはあくまでマーティを軸とした流れではあるが、これを歴史的時系列に並べてみてみると…
1885/
ドクやってくる
マーティ追っかけてくる
ドク、クララと恋仲
ビフに肥しの刑
マーティ去る
1955/
マーティやってくる
両親の恋仲を仲介
ビフに肥しの刑
チャックベリーに置き土産
マーティ去る
1985/
マーティ、バンドに憧れるティーン
明日は彼女と一泊キャンプ
キャンプ当日マーティ、西部劇から現れる
ドクファミリーと再会。
握手を交わし別れる。
納屋には最新式の四駆
イカすぜ!
キャンプ場へのドライブ道中、
おなじみの挑発
バックギヤでドッロ~ン
未来から持ち帰っていたFAXの文字消える
2015/
マーティー&ドク やってくる
未来にて自分の子の危機を救う
FAXの文字が消えていることから、
自身のクビもない(…はず)
これを図にしてみると…
あくまでも簡略図です。
ややこしいのでパラレルワールドなどは無視…
さ、続けますね!
あら不思議!
原因と結果が逆転…
そして、驚くべきは…
そして、厳密には…
現在のハイスクールティーンエイジャーである
マーティの2日間を追っただけなのである。
彼の中で何が起こったのだろう?たった2日間で現在がかわっちゃったよー!
あたりまえだ!あれだけのドタバタ時代劇をくぐりぬけてきたのだから。
観客にはこれまでのマーティとドクのタイムスリップ冒険活劇が作用したであろうとすぐに合点いくわけだが。
諸君!
我らには次元転移装置がないということをわすれてはいけない!
歴史的時系列順に辿れば、過去から未来への因果律のみに縛られることがわかる。
興味深いのは、今が原因であり、これまでに巻き起こっていた未来や過去のドタバタ劇は結果へと変容するところだ。
マーティのみが未来の原因、もしくは過去の原因による現在の結果を知り得ているのではあるが、歴史的視点(過去から未来への一方通行)からは原因と結果は逆転してしまう。
つまり確固たる原因(過去)があり、時系列に沿って結果を派生していくわけではなく、
視点を変えれば原因は何らかの結果でしかないわけで、結果と原因は常にひっくり返し合う関係である。ことに気づけるだろうか。
「ちょっと何言ってるのか、分からない」という富澤さんのために…
さぁ、まとめてみよう。
いったい根本原因と呼べるのはどの時点なのか?
もしや、何処にもないのか…
いや、たった一箇所だけある。
今だ!
今が原因であの過去(結果)だったのだ。それは今という結果の原因ではない。
今が原因だから、あんな未来(結果)なはず。
過去だろうが、未来だろうが今という原因を侮ってはいけないということだ。
そして映画はおきまりのあのタイトルへと。
『Back to the Future!!!』
結果へと向けて帰ろうぜ!と謳う。
それは未来のことだけではない!
トラウマとなった嫌な思い出の過去を振り返るとき僕らはこう考えがちだ。
あの嫌な思い出のせいでトラウマとなった今がある…と。
違う!今があるからあの思い出は嫌な感情を呼び起こしトラウマ化されてしまっているというわけだ。
今を意識して今を変えれば、素晴らしい過去(という結果、たとえそれが嫌な思い出だろうとも)と素晴らしい未来(という結果、それが予想に反していたとしても)が広がり始めることだろう。
その原因は目の前の今にしかないというわけだ!
次元転移装置なき僕らとて、意識の変容を心がければ時間軸そのものが結構いい加減なものと分かる。
今を変える!
そのヒントをマーティはこっそりと
おしえてくれている。
バックギヤに入れるのさ。
いつもと違う、いつもとは逆方向へ。
いつもなら選びもしない選択肢に気づくだけ。
それが今(原因)を変えるってコツさ。
ヘヴィだろ?ってね
しつこく、言うけど!
残念ながら僕らにはデロリアンはあっても、次元転移装置はない。
でも、バックギヤシフトという選択肢はあるじゃないかヽ(*^ω^*)ノ
結果はすでに決まっているのさ、シフトを入れた時点で。
その結果(という未来)へと戻るだけさ。
※ ビフは、いつの時代にもオーバーギア全開だった
が故に、肥しへつっこんでいたじゃないか!
彼には別の選択肢が見えなかったのだ。